世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
2024.07.17
先日、とある会合の場で山口周氏の著書で、ビジネス書としてベストセラーにもなった、世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?を分かりやすく説明する機会がありました。
本を読んでいくと、フムフム、へ〜と内容も面白く、皆さんにもオススメの一冊です。ビジネスの世界ではプロダクトやサービスなど商品を販売して会社を運営しています。各社がしのぎを削って、市場調査したり、過去の実績や経験を元に商品を生み出していきますが、そこで問題になっているのが「正解のコモディティ化」というもの。市場に似通った商品が各メーカーから出されてたりしますよね。
開発ストーリーの例として挙げられていたのが、SONYのウォークマン。当時、名誉会長だった井深大氏が海外出張時に使いたいので、再生専用の小型高品質カセットプレイヤーが欲しいと開発部門にリクエストして、作ってもらいます。同じく創業者の盛田昭夫氏と「これはいい!」ということで、本格的に開発を指示するんですが、現場の方では猛反対します。市場調査などから、顧客が求めているのはラジオ番組を録音して、スピーカーが付いてと、論理的かつ理性的に対応した訳です。ところが、発売してみるとウォークマンは空前の大ヒット!
SONYの代名詞的な商品となります。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の言葉は、てっきり野村監督のものかと思いきや、江戸時代の大名で武芸家であった松浦静山が自身の剣術書「剣談」に記した言葉でした。
”不思議”とは論理で説明できない部分で、「直感」とか「美意識」によるところ。
人のタイプを大きく3つに分けると「サイエンス型」と「クラフト型」と「アート型」になります。「サイエンス」は事実や分析に基づいて理由を説明し、「クラフト」は過去の実績に基づいて理由を説明。「アート」は、なんとなくとか美しいと主張するので、話し合いの場になると、立場が弱くなってしまう。
アップルのスティーブ・ジョブズ氏はアート型で、直感的に判断して、数々のヒット商品を生み出していきます。というようなことで、「直感力」を磨いていくためにも、世界のエリートは「美意識」を鍛えているんですね〜
審美眼を高めていくには、美術館に行って「アート」を鑑賞したり、「建築」や「デザイン」など美しいものに触れる環境に身を置くことで、美意識は高まっていくのだと思います。
インテリアも美意識が高まるいい空間にしていきたいですね。
姥澤 匡柳