トークイベントを企画して
2024.06.23
秋田に多く見られる村の守り神としての人形道祖神についてのトークイベントを企画しました。講師は、秋田で郷土史の研究をしている小松和彦さんです。藁で作られた巨大な道祖神の前で小さな女の子がしゃがんでお祈りをしているシーンがJR秋田のポスターになっていて、これをたまたま秋田の小松クラフトスペースで見ました。このポスターの前で釘付けになって見ていたら店主の小松さんが声をかけて下さいました。その小松さんこそ、この道祖神の研究をしてる方だったのです。その時お話を伺ったのが今回のトークイベントの企画に繋がりました。当日は、実物の道祖神を展示、プロジェクターでさまざま画像をご覧いただきます。道祖神を魅力的なキャラクターでイラスト化したグッズもお持ちくださいます。
以前から民藝は勿論ですが、民族的なものに興味,感心がありました。2016年に銀座のエルメスギャラリーで開催されたシャルル・フレジェ展も今回と同じようにたまたまエルメスの前を通ったとき、釘付けになったのが「YOKAINOSHIMA」と題した写真家フレジェ(フランス)が日本列島58ヶ所へ取材して、さまざまな奇異なる祝祭の姿を美しく撮った展覧会でした。最近その図録があることがわかり取り寄せました。
日本人ではなくフランス人が実に美しく自然を背景に撮っているのが興味深いところです。
こういう感性、個人的にとても惹かれるのです。
島根県津和野に伝わる鷺の頭をかぶって踊る鷺舞↓
テキスタイルデザインをはじめさまざま分野のデザインを手がけたアレキサンダー・ジラードはミニマルでシンプルな古典的なモダニズムデザインに対して遊び心や楽しさを表現した源は、世界の民芸品を収集していたからではないでしょうか。その友人だったチャールズ・イームズも彼の影響か、民芸品を飾って暮らしていました。彼らがもしこのフレジェの写真集を見たら、きっと興味を持ったのではないでしょうか。
石戸谷英子